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2017年9月に生産終了したバイクの価値は?

2017年9月、バイクの排ガス規制と生産終了について
ライター名
木倉谷 (キグラヤ)
バイク比較.com 編集長| ホンダ / NSR250R
バイク歴10年。今まで売ったバイクは10台以上。事故歴3回。バイク比較.comのコンテンツを制作している。修理が趣味で、休日はガレージから出てこない。2児の父。焦げ付いたスパークプラグが宝物。

2017年9月の「排出ガス規制による生産終了」のニュースはオーナーにとって大きなインパクトでしたね。生産終了したバイクが69車種と、その数が非常に多い事にも驚きが隠せません。

実は、今回の生産終了のニュースは「すでに2016年10月から話題になっていた事」なんですね。今回の排ガス規制による一斉の生産終了は、メーカーにとっては今後ヒットが難しいバイクと人気があるバイクに区切りをつけてしまう事件でもありました。

そこで気になるのが、生産終了のニュースがある度にオーナーにとってはバイクの価値が上がるのか下がるのかという疑問です。

結論としては「規制前のバイク」が話題に上がっている今の内に売却するほうがが高く売れる傾向にあります。なぜなら注目されているだけ欲しい人が出てくるからです。

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生産終了したバイクを見れば価値が分かる

これだけ生産終了した車種が多いと、今後メーカーからどのようなバイクが生産されるのか生産しないのかが分かりません。それが自分のバイクの価値にどんな影響が出るか疑問が残ります。

以下では、生産終了によって今後もメーカーが売りに出していきたいバイクに特徴があったのでご紹介していきます。

■人気があった生産終了バイクの特徴
・2017年9月に生産終了の告知があったバイク
・早くも後継モデルに着手しているバイク

今後価値が上がる生産終了したバイク

2017年9月に生産終了の告知があったバイク

★ 左から、「リトルカブ」「エイプ50」「ズーマー」 ★ 左から、「フォルツァ」「マジェスティ」「マグザム」 ★ 左から、「ドラッグスター」「バルカンS」 ★ 左から、「CBR250R」「VTR250」

早くも後継モデルに着手しているバイク

★ 左から、「セロー250」「トリッカー」

いつ売るのがベスト?

タイミングが重要です。

新型が発表される前に「もう生産されないかもしれない」と思われている今がチャンスです。

また、しばらく寝かしておいて売却相場が上がったときに売る事も方法の一つです。現にゼファーxは生産終了から8年後には、新車の価格が当時の3.5倍の180万円になり、SR400は2015年から毎年5000円ずつ市場価値が上がっています。

しかし注意しておきたいのは、SR400などは弾数(中古市場に出回ってる数)が多いのでそこまで大きく値上がりする事は無いといえます。なので、長く乗りたい方は大切にし、いま売却に悩んでいるなら無料の一括査定に出してみる事をお勧めします。

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価値が上がる理由

再生産が確定していないから

セローのようにすでに後継車の開発に入っているなら別ですが、かの有名なSR400でさえ、いつ再生産されるかまだ情報がありません。

バイクの在庫数は毎年減っていくので、いつでるか分からない新型を待つよりも規制前というパワフルなバイクに注目が集まるのは当然といえます。

人気が途絶えていないから

人気があるだけ注目が集まるので購入者も多いのです。人気のバイクを欲しがる人の中には、新型ではなくても欲しい方はたくさんいます。

今後、価値が下がる生産終了したバイク

・早々に生産終了したバイク
・販売が苦しかったクルーザータイプのバイク

★ 左から、「VT1300CX」「XV1900」「XVS950」 ★ おそらく空冷のXJR1300Cは注目されていないだけで、デザインも人気車に劣らないので価値が上がっていくでしょう。 左から、「XJ6」「XJR1300C」「FAZER8」 ★ 左から、「WR250R」「WR250X」

再生産されない予定のバイクはいつ売る?

早々に生産終了したバイクの中には、対策部品を取り付けるスペースが無かったり、新たに開発するにはコストがかかり過ぎるなどの理由があります。 例えばXJR1300Cは空冷ですが、水冷にするために新たにエンジン内にオイルラインを作る事は困難です。

また、空冷バイクは2020年までの排ガス規制に対応するのは難しいので、おそらく2017年の9月をもってXJRなどの空冷は全滅します。

生産終了した不人気車を売るなら、時間をおいて様子を見るか、不人気車を安く買えると思っている今のどちらかが売却の最高のタイミングになります。

早めに売却したほうが良い理由

欲しいと思う人が少ない

売れ行きが悪かったバイクは人気が無いだけに、購入者も少ないため徐々に売却額が下がっていってしまいます。▽しかし、不人気車には独特な魅力があり、時が経つにつれて人気がでたバイクもあります。例えば「Yamaha:SRV250」「Honda:GL650」などはカスタムベースとして海外に人気が出て値段が上がっています。

安く買えるのを待っている人が少なからずいる

不人気車は購入者からすれば安く買えるメリットがあります。生産終了と分かれば値段が下がるのを見込んで購入を検討するユーザーが増えてきます。

買取業者は海外に流通ルートがあるからクルーザーが高く売れる可能性がある

クルーザータイプの販売に苦しんでいるメーカーですが、日本のアメリカンは海外で人気が出ているため、VT1300CXなどの生産終了したクルーザーが今後注目される可能性があります。一度査定士に相談してみるのも手です。

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2020年のバイクはどうなっているの?

SR400が話題に上がっているのは、今回の排ガス規制によって昔のバイクらしさを今後メーカーが取り戻すのはほぼ困難である事が以下の事で分かるからです。

これから2020年にかけてバイクは予想もしていないような形になるのでしょう。排気ガスに異常があれば他になにも問題が無くてもエンジンが掛からないようになったり、ABSが2018年に義務化されるので値段が高くなるなど、安全性が高まって環境によいメリットがあっても、昔のような面影が薄れたバイクが創られていくでしょう。

以下では、2020年の排ガス規制をクリアするための主な対策装置についてご紹介していきます。

OBD(故障診断装置)の義務化

「OBD(故障診断装置)」とは、バイクに異常があったときにコンピューターが自分で診断をして症状を教えてくれるものです。これを義務付ける事で、排気ガスに異常がないか検知して、悪影響があればエンジンを停止させたいのが理由です。どのような部分を診断するかは現段階では不明ですが、2020年からはOBDを搭載していないバイクは生産できないとされています。

チャコールキャニスター(燃料蒸発装置)の義務化

「チャコールキャニスター(燃料蒸発装置)」とは、ガソリンタンク内で蒸発したガソリンを活性炭が詰め込まれたケースに通し、もう一度エンジンに戻す装置です。今まではガソリンタンクの隙間から大気開放されていました。蒸発したガソリンは光化学スモッグの原因とされているために必須な部品になるでしょう。構造こそ単純ですが、バイクの重量が増えて、スペースを圧迫する事になります。

全車種FI化(フューエルインジェクション)

△今では当たり前になりつつあるインジェクションですが、2020年の排ガス規制は今よりさらに半分に排ガスを抑える必要があるため、燃料の噴出が不安定な機械式の「キャブレター」で生産する事は難しいとされています。インジェクションは複雑な構造を持ちません。燃料を噴射するノズルを電子制御してエンジンを動かす仕組みです。

まとめ

多くの生産終了に加え、3年後の2020年、東京オリンピックまでに更なる排ガス規制が待ち構えています。

そうもなると、バイクを操るというよりも、バイクに操られてしまうような気がしてなりません。 規制前のバイクにはまだ魅力のある面影が残っています。今後は規制前のバイクに注目が集まっていくこと間違いありません。

生産終了した規制前のバイクオーナーの方は、今後ずっと大切にしていくか、または話題で盛り上がっている今のうちに高く売る事をおすすめします。

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生産終了と排ガス規制のQ&A

2016年の規制なのにどうして2017年の9月まで生産できたの?

2016年10月の規制が始まっても、すぐに生産を中止することはできないので、約1年間の生産の猶予期間がありました。それが2017年の9月です。

OBDのメリットは?

現段階では簡易的なもので「O2センサー」というマフラーの排気ガスの濃度を検知するものが取り付けられていますが、これが故障するとバイクにエンジンが掛かからないバイクも出てきています。 排ガスを管理すると同時に故障診断装置でもあるため、故障したバイクによる事故が減るメリットがあります。

生産終了したバイクに乗っている場合はどうなるの?

7~10年後を目途にパーツの生産が終了するので、修理ができなくなるバイクが出てきます。また、人気があるバイクのパーツの生産が終了するとパーツの値段が急騰します。

しかし、人気があるバイクについてはメーカーへの要望が寄せられて部品が再供給されています。全てが再生産されたわけではありませんが、維持費がかさむデメリットが7~10年後に訪れてきます。

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