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【ヤマハ セロー】生産終了によるセローの買取相場の変化

【ヤマハ セロー】生産終了によるセローの買取相場の変化
ライター名
バイク比較 (ばいくひかく)
バイク比較.com 編集長| ホンダ / NSR250R
バイク歴10年。今まで売ったバイクは10台以上。事故歴3回。バイク比較.comのコンテンツを制作している。修理が趣味で、休日はガレージから出てこない。2児の父。焦げ付いたスパークプラグが宝物。

セローは、平成28年度の排ガス規制等によって2017年8月を最後に生産終了となりました。

2017年9月1日からは「EURO4(2016年度版)」の排ガス規制をクリアしていないバイクは生産してはいけないことになり、セローは生産が終了してしまったのです。

なぜ生産終了になったのかは以下で詳しくご紹介致します。

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排ガス規制のおかげでセローの価値は上昇中?

オフロードバイク代表であるセローの生産終了を惜しむファンの声は多く、バイク業界ではこぞってセローを求めている動きがみられます。参考にしたいのは以下のグラフ。ヤフオク!の落札相場とバイク比較.comの買取相場を比較したものをご覧ください。

セローの相場の推移 2018年3月 2018年4月 2018年5月
ヤフオク!の平均落札価格 ¥243,166.5 ¥246,176 ¥253,285
バイク比較.com買取相場 ¥252,500 ¥260,000 ¥265,000

セローの相場を独自調査していたところ、過去の売却履歴まで追ってみていくと結果は表のとおり、徐々に相場が上がっている事がわかりました。セローの価値は確かに上がっていることが分かります。

セロー生産終了についてのニュース

セロー生産終了の原因:排ガス規制(EURO4)の影響

規制の名称 対象 モード CO THC
EURO3(2006年~) 排気量150cc未満 UDC 2.0 0.8
排気量150cc以上 UDC+EUDC 2.0 0.3
EURO3 最高速度130km未満 WMTC 2.62 0.75
最高速度130km以上 WMTC 2.62 0.33
EURO4(2016年~) 最高速度130km未満 WMTC 1.14 0.38
最高速度130km以上 WMTC 1.14 0.17
EURO5(2020年~) 全車種 WMTC 1.0 0.1

セローは、その発売から30年以上もヤマハのロングセラーとして売れ続けてきました。

ヤマハご自慢の個性豊かなオフロードバイクのなかでも、今でも売れ続けている一番の稼ぎ頭だったはずです。

そんな名車セローが、なぜ生産終了という事態になってしまったのでしょうか。

それは2016年10月に施行された排ガス規制、EURO4のせいにほかなりません。

従来の規制からして大幅に、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、窒素酸化物(NOx)といった成分を削減しないといけなくなったのです。

セローも2008年、当時の排ガス規制をクリアするためにキャブレターからフューエルインジェクションへとモデルチェンジして基準を達成し、いったんは生産を続けることが出来ていました。

この変更のおかげでしばらくはセローの生産は続くものだとファンは安心したことでしょう。

ところがそんなヤマハの企業努力もむなしく、セローは今回の厳しすぎるEURO4の規制には適合することができませんでした。

そんな事情から、セローは2017年から生産できなくなってしまったのです。

セロー復活をヤマハはすでに発表!

ヤマハには、これまでにも大人気となったオフロードバイクがたくさんありました。

人気アイドルがドラマで乗ったことで爆発的に売れたTW、趣味性の高い本格派スポーツオフロードのWR、街乗りも出来る多目的オフロードのトリッカー、そして息の長い人気を誇るトレッキングオフロードのセロー。

今回の規制によって、これら全てが生産終了となってしまいました。

もはやヤマハご自慢のオフロードバイクラインナップは壊滅状態です。

しかし、ヤマハはセローの生産終了を発表すると同時に、「なお、セロー250は後継モデルの開発に取組んでおります(発売時期は未定)」とのインフォメーションを間髪入れずに発表しました。

上記から予想すると、数年先には全ての規制をクリアした、環境に優しくてクリーンなセローが発売されそうです。

セローを高く売るなら価値が上がっている今がベスト

ヤマハセローの現在の価値(2018年1月末)は以下のように高騰しています。 本格的なバイクシーズンに突中する3月までは高水準のままだと予想されます。 乗り換えや売却をご検討中なのであれば、今が良いタイミングですよ。

メーカー希望小売価格 販売店の中古平均価格 ヤフオク上位落札価格 バイク買取での最高額
507,600円 439,000円 226,222円 325,178円

最も「バイクらしさ」が残るバイクとしてセローが大きな注目を浴びている事を忘れてはいけません。苦くも排ガス規制によって生産終了を余儀なくされてしまったセローですが、これをきっかけに、セローの価値が見直されているからです。

そのため、「昔のセローは良かった」と多くの人に認知されている今が、最も高く売るための良い時期なのです。実際の価値は予想したり調べるよりも、複数の買取業者に見てもらうほうが正確です。愛車の価値を一度確かめてみてはいかがでしょうか。

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ヤマハがセローをギリギリまで生産した理由

2017年をもって生産を終了したセローですが、規制自体は2016年に決まっていました。

ヤマハは1年の猶予期間をもって出来る限りセローを生産した理由を以下の内容からご紹介致します。

● セローを少しでも多く生産して在庫とし、後継モデル開発の間をつなぎたい
● 2018年10月に全てのバイクにABSの義務化が決まっているから

セローの生産終了はリミットギリギリまで発表されなかった

2017年に入ってから数々の人気モデルの生産終了が発表されてきましたが、ヤマハがセローの生産終了を正式にウェブサイトで発表したのは2017年9月に入ってからでした。

これまで長い間コンスタントに売れ続けてきたセローですから、ヤマハは生産終了アナウンスを出来ればやりたくなかったのかもしれません。

もしかしたらヤマハはリミットの2017年8月末ギリギリまで現セローを生産して在庫とし、今はまだ発売未定である後継モデル開発の間をつなぎたかったのではないでしょうか。

ABSの義務化が2018年10月に控えていた

全てのバイクが2018年10月にABSの標準装備が義務化されるのをご存知でしょうか。

2018年にはABS(アンチロックブレーキシステム)の義務化による車体価格の上昇が考えられるのです。以下はABSが装着されたバイクのホイールです。

ABSの義務化でどうなる?バイク業界 出典:news.yahoo.co.jpbylinesagawakentaro20141205-00041213

ABSを装着すれば車体価格は平均して「5万円」あがると言われています。

セローは新車価格が50万円と、多目的、高機能のわりにはコストパフォーマンスの良い中型バイクです。

ABS標準装備はヤマハにとって、手の届きやすい新車価格が人気だったセローを、高めに価格設定しなければならなくなるネックになったのではないでしょうか。

ただABSは価格があがるデメリットよりも、急ブレーキによる事故を減らす事ができるメリットのほうが大きいです。

もしセローがフルモデルチェンジすることになって、ABSがついたとしても、5万円で安全なバイクライフが実現すると受け止めて良いと思います。

まとめ

30年もの長い間に初心者からベテランライダーまで、たくさんのファンを楽しませてくれたセロー。

タンクデカールにあしらわれたカモシカのロゴは、カモシカが獣道を身軽に長距離走り抜くという発売当時のコンセプトをモチーフにしているそうです。

その名のとおりにセローは気軽で扱いやすい軽快なバイクの代表格として、ツーリングに街乗りにと、末永く愛されてきました。

2005年には225㏄から250㏄へとモデルチェンジ、2008年にはフューエルインジェクションとなり9年間に渡って売れ続け、生産終了になってもすでに後継モデル開発も決まっているというセローは、やはり大人気モデルであると断言できます。

よってこれからも、セローの価値はどんどん値上がりしていくことでしょう。

あなたのバイクの価値を知るためには?

バイクの相場は一体いくらになっているのでしょう?衝撃的な排ガス規制があってから、多くのバイクの価値が上昇傾向にあります。そのため、本当に価値が上がっているかどうかは実際に査定してみないとわかりません。一括査定をつかって愛車の価値を調べてみてはいかがでしょうか。

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セローの歴史

1985 XT225 SEROW(1KH/1RF/2LN)

低く・細く・軽くを目標に掲げ、初心者にも優しいマウンテントレールを開発

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/1kh.html

セローはベタ足で足つき良く、初心者にも安心して走行してもらえるオフロードとしてデビューしました。

その走り方は「二輪二足」と呼ばれて、その後セローの代名詞となりました。

1989 XT225 SEROW(3RW1~4)

第二世代となるセローにはセルスターターが付いた

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/3rw.html

この年からのセローはセルスターターが付いて始動性良く、タンク容量が7.6Lから8.8Lに増え順行性良く、それぞれ機能がとても向上しました。このおかげで予想をはるかに上回る売れ行きになりました。

1993 SEROW225W(3RW5/4JG1~4)

第三世代のセロー、この年から車名がSEROW225Wに変更となった

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/4jg.html

この年からのセローの一番大きな変更点はリアブレーキのディスク化でした。他にも細部のアルミ化などの改良などがありました。

1997 SEROW225WE(4JG5~6)

第四世代のセローはSEROW225WEとなり、最後の225ccモデルとなった

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/4jg5.html

この年からのセローの一番大きな変更点はタンク容量の大容量化(8.8Lから10.0L)でした。更にリアタイヤをチューブレスに変更され走破性が向上しました。

2000 SEROW225 (5MP)

225ccモデル最後のセローになる5MP

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/5mp.html

200ccだと非力だけど軽さを犠牲にしないギリギリの排気量、ということで225㏄で開発されたセローの最後のモデルです。

2005 SEROW250(3C5)

20年目にしてフルモデルチェンジを果たし250ccへ

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/dg11.html

この年からその足つきの良さや、取り回しのしやすさから、街乗りやツーリングなど多目的に仕様する人が増えたことに対する配慮で、若干オンロード寄りになりました。

2008 SEROW250(1YB)

20年目にしてフルモデルチェンジを果たし250ccへ

出典:bike-lineage.org/yamaha/serow/dg17.html

フューエルインジェクション化して、低速を強化した現行のセロー250です。高級感漂うカラーリングに大幅に変更されました。

セローのスペック

以下では、セロー最終型の基本的なスペックについてご紹介いたします。

セローはもはやライバル不在ともいえる状況で、モデルチェンジの有無に関わらず、ずっとクラストップレベルの売れ行きを続けています。

 
諸元 セロー
平均新車価格/平均中古価格/買取相場 507,600円/439,000円/325,178円
全長[車長] 2100mm
全幅[車幅] 805mm
全高[車高] 1160mm
車両重量 130kg
ホイールベース 1360mm
最低地上高 285mm
シート高 830mm
燃料タンク容量 9.6L
燃料供給方式 フューエルインジェクション
満タン航続距離 384.0km
排気量 249cc
最高出力 14kW
最大トルク 1.9kgm
最大トルク回転数 6500rpm
最高出力回転数 7500rpm
エンジン始動方式 セルフスターター式
点火装置 フルトランジスタ
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 リターン式
フレーム型式 セミダブルクレードル
キャスター角 26°40′
トレール量 (mm) 105.0
懸架方式(前) テレスコピック式
懸架方式(後) スイングアーム式

セローのカスタムやメンテナンスの基本規格

内容 セロー
点火プラグ標準搭載・型式 DR7EA
搭載バッテリー・型式 YTZ7S
エンジンオイル容量※全容量 (L) 1.40
エンジンオイル量(オイル交換時) (L) 1.20
エンジンオイル量(フィルタ交換時) (L) 1.30
推奨エンジンオイル(SAE粘度) 10W-40
ブレーキ形式(前) 油圧式ディスク
ブレーキ形式(後) 油圧式ディスク
タイヤ(前) 2.75-21 45P
タイヤ(後) 120/80-18M/C 62P
ホイールリム幅(前) MT 1.60
ホイールリム幅(後) MT 2.15
ヘッドライトタイプ(Hi) H4

セローのオイル交換時期は、取扱説明書では3000km毎となっています。

セローのオイル容量は1.3リットル(交換時1.2リットル)です。オイルフィルター(オイル交換2回に1回交換)と設定されています。