SR400は、平成28年度の排ガス規制等によって2017年8月をもって生産終了となりました。
2017年9月1日からは「EURO4(2016年度版)」の排ガス規制をクリアしていないバイクは生産してはいけない事になり、SR400は生産が終了してしまったのです。
【速報】SR400の中古市場価格が上昇しています。
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【無料】買取価格をチェックする排ガス規制のおかげでSR400の価値は上昇中?
SR400の生産終了はインパクトが大きかったのか、バイク業界ではこぞってSR400を求めている動きがみられます。 参考にしたいのは以下のグラフ。ヤフオク!の落札相場とバイク比較.comの買取相場を比較したものをご覧ください。
SR400の相場の推移 | 2017年7月 | 2017年8月 | 2017年9月 |
ヤフオク!の平均落札価格 | ¥132,858 | ¥137,306 | ¥142,271 |
バイク比較.com買取相場 | ¥140,500 | ¥155,000 | ¥160,000 |
SR400の相場を独自調査していたところ、過去の売却履歴まで追ってみていくと結果は表のとおり、徐々に相場が上がっている事がわかりました。SR400の価値は確かに上がっていることが分かります。
SR400はなぜ生産終了になったのか?
以下では、SR400が生産終了になった原因と今後の復活の目途についてご紹介していきまます。
規制の名称 | 対象 | モード | CO | THC |
EURO3(2006年~) | 排気量150cc未満 | UDC | 2.0 | 0.8 |
排気量150cc以上 | UDC+EUDC | 2.0 | 0.3 | |
EURO3 | 最高速度130km未満 | WMTC | 2.62 | 0.75 |
最高速度130km以上 | WMTC | 2.62 | 0.33 | |
EURO4(2016年~) | 最高速度130km未満 | WMTC | 1.14 | 0.38 |
最高速度130km以上 | WMTC | 1.14 | 0.17 | EURO5(2020年~) | 全車種 | WMTC | 1.0 | 0.1 |
※上の表は「排ガス規制」の詳細な規制内容です。なんと2020年には今の規制よりもさらに厳しくなります。
SR400生産終了の原因は「排気ガス規制(EURO4)」
そもそも排ガス規制をする理由として、「地球温暖化防止対策」があげられます。
2006年からブローバイガスの大気開放が規制されたように、EURO4では前回の排ガスの排出量をEURO3から約2分の1にまで減らすような厳しい規制内容になっています。
そして、2020年の東京オリンピックまでにEURO5に向けてさらなる排ガス規制が強化されていく事が決まっています。
SR400の復活の目途は?
この時に合わせて復活するか、2020年の新排ガス規制(EURO5)の基準をクリアしたSR400として復活するかもしれません。
今現在(2017年9月)から予想すると、約1年~4年以内にはSR400が再生産される見込みです。
■1年後(2018年10月過ぎ)のABS義務化あたり
■3年後(2020年)の新排気ガス規制あたり
SR400を高く売るなら価値が上がっている今がベスト
ヤマハSR400の現在の価値(2018年1月末)は以下のように高騰しています。 本格的なバイクシーズンに突中する3月までは高水準のままだと予想されます。 乗り換えや売却をご検討中なのであれば、今が良いタイミングですよ。
メーカー希望小売価格 | 販売店の中古平均価格 | ヤフオク平均落札価格 | バイク買取での最高額 |
550,800円 | 364,000円 | 226,256円 | 234,188円 |
最も「バイクらしさ」が残るバイクとしてSR400が大きな注目を浴びている事を忘れてはいけません。苦くも排ガス規制によって生産終了を余儀なくされてしまったSR400ですが、これをきっかけに、SR400の価値が見直されているからです。
そのため、「昔のSR400は良かった」と多くの人に認知されている今が、最も高く売るための良い時期なのです。実際の価値は予想したり調べるよりも、複数の買取業者に見てもらうほうが正確です。愛車の価値を一度確かめてみてはいかがでしょうか。
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【無料】買取価格をチェックするヤマハが最後の最後までSR400を生産した理由とは?
2017年8月をもって生産を終了したSR400ですが、規制自体は2016年に決まっていました。ヤマハは1年の猶予期間をもって出来る限りSR400を生産した理由を以下の内容からご紹介致します。
■2018年10月に全てのバイクにABSの義務化が決まっているたから
SR400の最大の特徴である「キック式」は二度と生産できない可能性が高いから
以下の表では、2020年までに必要な電子制御装置について説明していきます。
ここにSR400のキック式が無くなる原因として推測できるものがあります。排気ガスの制御に異常がない事を管理する、その電子制御装置に異常がないか検知をするというややこしい内容ですが、SRの良さが昔の思い出となって記憶に残るような出来事でもあります。
内容 | |
EURO3(2006年~) | 規制なし |
EURO4(2016年~) | (排出ガス低減装置の電気回路故障(断線等及び信頼性)を検知+排出ガス低減装置の性能劣化を検知 |
EURO5(2020年~) | (排出ガス低減装置の電気回路故障(断線等及び信頼性)を検知+排出ガス低減装置の性能劣化を検知 +市場における故障診断頻度を検知 +トルク低下検知 |
要約すると、排ガスを極力減らして地球温暖化を防止するには、エンジン内部の機械的な改善だけでは厳しい時代になってきたという事です。つまりはFI(フューエルインジェクション)のように燃料を電子制御したり、チャコールキャニスター(蒸発したガソリンを処理する装置)のように僅かな有害物質を無くすために、あらゆるものが電子制御されるようになるという事です。
また、バイクのパワーの落ち込みまで電子制御するとなると、セル式にして電気配線をまとめるほうが良いという事になります。ABSの値上がりもあるので、その分キックスターターを無くすことも考えられますね。
このように、エンジンの始動までに個人差が出るキックの始動は、失敗すれば未燃焼ガスが排出されるので、SR400はセル式に切り替える可能性が十分にあるという事です。
ABSの義務化が2018年10月に控えていたから
全てのバイクが2018年10月にABSの標準装備が義務化されるのをご存知でしょうか。
2018年にはABS(アンチロックブレーキシステム)の義務化による車体価格の上昇が考えられる事から、今のうちに安価で提供できるSR400をギリギリまで生産し続けました。以下はABSが装着されたバイクのホイールです。
出典:news.yahoo.co.jpbylinesagawakentaro20141205-00041213
ABSを装着すれば車体価格は平均して「5万円」あがると言われています。キック式などのSR特有の良さが無くなる事を考えると、今のうちに出来る限り生産しようと踏み切ったという事です。
ただABSは価格があがるデメリットよりも、急ブレーキによる事故を減らす事ができるメリットのほうが大きいため、SR400にABSがついても5万円で安全なバイクライフが実現すると受け止めて良いでしょう。
まとめ
SR400は今ままでたくさんのライダーを楽しませてくれました。これからの次期SR400はより安全性が増して、排ガスが出にくい環境にクリーンで優しいバイクとなって再販されるでしょう。
反対に、規制前のSR400の見直される事となり、価値が上昇する出来事がありました。もしSR400の売却を考えているのならば、この熱が冷める前に検討する必要があるでしょう。
また、これから厳しい排ガス規制でバイクの形やスペック、楽しみ方が大きく変わっていく事となります。2040年には世界各国でガソリン車を生産しない動きまで見られます。これからの新しいバイクと古くなってしまったバイクの違い、バイクとの新しい付き合い方に注目ですね。
あなたのバイクの価値を知るためには?
バイクの相場は一体いくらになっているのでしょう?衝撃的な排ガス規制があってから、多くのバイクの価値が上昇傾向にあります。本当に価値が上がっているかどうかは実際に査定してみないとわかりません。一括査定をつかって愛車の価値を調べてみてはいかがでしょうか。
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【無料】買取価格をチェックするSR400(RH01J型:2009年~2017年)のカスタム
SR400のカスタム「カフェレーサー」タイプ
特徴:セパハン仕様でとにかくスピード感を求めたカスタム
出典:matome.naver.jpodai21391418621637169012139148354996399203
出典:sr400times.comcustom-sr207_singlebigk.html
SRのカスタムといえば「カフェレーサー」ですよね。カフェレーサーというのは今のようなSSが無かった昔はこのスタイルがレース車両の基本の形でした。クラシックな形でしかバイクを作れなかった時代に、いかにして速く走るかを追及するとセパハンは大事なパーツ なんですね。また、カフェレーサーの特徴として車体を倒して走るので、マフラーを擦らないように地面より高い位置にあるのが特徴です。
SR400のカスタム「スクランブラー」タイプ
特徴:ロケットカウルに上げ気味なマフラーでカスタム
出典:sr400times.comcustom-sr212_dell-sara-ver-hiroshima.html
出典:sr400times.comcustom-sr170815.html
「スクランブラー」とはDucatiの伝統的なモデルが起源ですが、元はオンロードタイプをダートなオフロードで走行できるように改造したものをスクランブラーといいますが、SR400のスクランブラーはオフロード車の様に、ブロックタイヤにしたりアップマフラーにして改造するよりも、そのフォルムを再現して楽しむカスタムとなっていますね。ビキニカウルはがあることで風を防げるので、カフェレーサーよりスピードが出る特徴があります。
SR400のカスタム「ボバー」タイプ
特徴:ローダウンしたSR400のカスタム
出典:greed54.blog26.fc2.comblog-category-49.html
出典:reynalworks.blogspot.jp201210sr.html
「ボバー」は最近流行っているカスタムですね。SR400のボバーカスタムの例はまだ少ないですが、これから人気が出てくるカスタムになりそうです。
リアサスを短くして重心を下げたり、ハンドルはチョッパーほど高さを出さずに控え目な位置に、バイアスタイヤで見た目も乗り心地も良いものにしているのがボバーの特徴でしょう。
カスタムの仕方によっては高級感が出るのもボバーの特徴です。
SR400のカスタム「チョッパー」タイプ
特徴:アップハンドルにロングフォーク、シーシーバーでカスタム
出典:sr400times.comcustom-sr194_twopercemter.html
出典:sr400times.comcustom-sr170727.html
SR400はどんなバイクにでも形を変えてくれるバイクですよね。「チョッパー」はアメリカで60年代から始まった人気のアメリカンカスタムですが、SRのようなクラシックバイクでもパーツ次第でこれほど変化します。タイヤもワイドタイヤか、ワイドホイール化されているのも特徴です。アメリカンなバイクでキックできるのは数が少ないため、SR400ならその夢をかなえてくれそうです。
SR400のカスタム「トラッカー」タイプ
出典:sr400times.comcustom-sr147_custom-bike-light.html
出典:sr400times.comcustom-sr170925.html
SR400の「トラッカー」カスタムはバーハンドルでホイールがスポークタイプになっているのが特徴です。トラッカーは元々ダートな道を走るバイクの総称なので、バッテリーレス化してできるだけ軽くして余計な装備を付けない工夫をしているのもカスタムの特徴です。
SR400(RH01J型:2009年~2017年)のスペック
以下では、SR400 最終型の基本的なスペックについてご紹介いたします。
■FI化(フューエルインジェクション)
■燃費の向上
■馬力の低下
■電子制御化によりカスタムできない部分が増えた
諸元 | SR400 |
平均新車価格/平均中古価格/買取相場 | 55.8万円/40.43万円/23.1万円 |
認定形式/原動機打刻形式 | RH03J(後期型)/H329E |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション |
0km-100km | 7.03秒 |
燃料タンク容量 | 12L(無鉛レギュラーガソリン指定) |
燃費 | 41.0km/L(60Km走行時) |
全長/全幅/全高 | 2m8.5cm/75cm/1m11cm |
シート高 | 79cm |
乗車定員 | 2名 |
原動機種類 | 空冷・4ストローク・SOHC・2バルブ |
気筒数/総排気量 | 単気筒/399cc |
最大トルク | 29N・m(2.9kgf・m)/5,500r/min |
最高出力 | 19kW(26PS)/6,500r/min |
圧縮比 | 8.5:1 |
始動方式 | キック式 |
潤滑方式 | ドライサンプ |
クラッチ形式 | 湿式, 多板 |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) |
変速装置/変速方式/変速機 | 常時噛合式5速/リターン式/5MT |
変速比 | 1速:2.357 2速:1.555 3速:1.190 4速:0.916 5速:0.777 |
1次減速比/2次減速比 | 2.566/2.947 |
制動装置形式(前/後) | シングルディスクブレーキ/ドラムブレーキ |
懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |
SR400(RH01J型:2009年~2017年)のカスタムやメンテナンスの基本規格
以下では、SR400にカスタムやメンテンナンスに必要な規格や情報についてご紹介いたします。
内容 | SR400 |
シリンダーボア径/ストローク | 87.0mm/67.2mm |
キャスター/トレール | 27°40′/111mm |
ブレーキパッド・シュー規格(前/後) | 79816(デイトナ)/60166(デイトナ) |
チェーンサイズ/リンク数 | 428/130 |
スプロケット(前/後) | 19丁/56丁 |
タイヤサイズ(前/後) | 90/100-18M/C 54S(チューブタイプ)/110/90-18M/C 61S(チューブタイプ) |
バッテリー容量/型式 | 12V, 2.5Ah(10HR)/GT4B-5 |
スパークプラグ規格 | BPR6ES |
ヘッドライトバルブ規格/タイプ | 12V, 60/55W/H4 |
テールランプ規格/タイプ | 12V, 21w/5W/S25 |
ウィンカーバルブ規格/タイプ | 12V, 21w/S25 |
エンジンオイル/フィルタ交換時 | 2.0L/2.1L |
SR400には1JR型(1型)RH01J型(2型)RH01J型(3型)の3種類があり、今回ご紹介したのはRH01J型(3型)になります。おもにタンクと吸気方法が変更されたので、前のSRのように簡単にカスタムできない仕様になっているので、注意が必要です。