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【ヤマハ XJR1300】生産終了によるXJR1300の買取相場の変化

生産終了したXJR1300の画像
ライター名
バイク比較 (ばいくひかく)
バイク比較.com 編集長| ホンダ / NSR250R
バイク歴10年。今まで売ったバイクは10台以上。事故歴3回。バイク比較.comのコンテンツを制作している。修理が趣味で、休日はガレージから出てこない。2児の父。焦げ付いたスパークプラグが宝物。

XJR1300は、平成28年度の排ガス規制等によって2017年を最後に生産終了となりました。

2017年9月1日からは「EURO4(2016年度版)」の排ガス規制をクリアしていないバイクは生産してはいけない事になり、XJR1300は生産が終了してしまったのです。各バイクメーカーは私たちの知らないところで排ガス規制に対応するために開発を行っていましたが、今回のEURO4の規制はあまりにも厳しかったと聞いています。

実にバイクのラインナップの50%以上もが生産終了に追い込まれ、メーカーにとしては「どのバイクを開発してどのバイクを諦めるか」の選択をせざるを得なかったと聞いています。

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排ガス規制のおかげでXJR1300の価値は上昇中?

ビッグバイクネイキッド代表であるXJR1300の生産終了を惜しむファンの声は多く、バイク業界ではこぞってXJR1300を求めている動きがみられます。参考にしたいのは以下のグラフ。ヤフオク!の落札相場とバイク比較.comの買取相場を比較したものをご覧ください。

XJR1300の相場の推移 2018年3月 2018年4月 2018年5月
ヤフオク!の平均落札価格 ¥290,216 ¥308,136 ¥337,583
バイク比較.com買取相場 ¥300,000 ¥310,000 ¥340,000

XJR1300の相場を独自調査していたところ、過去の売却履歴まで追ってみていくと結果は表のとおり、徐々に相場が上がっている事がわかりました。XJR1300の価値は確かに上がっていることが分かります。

人気のXJR1300がなぜ生産終了になってしまったの!?

規制の名称 対象 モード CO THC
EURO3(2006年~) 排気量150cc未満 UDC 2.0 0.8
排気量150cc以上 UDC+EUDC 2.0 0.3
EURO3 最高速度130km未満 WMTC 2.62 0.75
最高速度130km以上 WMTC 2.62 0.33
EURO4(2016年~) 最高速度130km未満 WMTC 1.14 0.38
最高速度130km以上 WMTC 1.14 0.17
EURO5(2020年~) 全車種 WMTC 1.0 0.1

XJR1300は、空冷最速のネイキッドを目指して開発されたXJR400の大型車仕様として1994年にアーリーモデルのXJR120が発売され、その後は「ペケジェイアール」の通称で世に広がりました。

そしてXJR1300はその後23年にも渡って売れ続け、ヤマハの人気ネイキッドスポーツバイクとなったのです。

そんなロングセラーとも言える空冷ネイキッドの王者XJR1300が、なぜ生産終了という事態になってしまったのでしょうか。

XJR1300を生産終了に追い込んだ排ガス規制って何?

それは2016年10月に施行された排ガス規制、EURO4のせいにほかなりません。

従来の規制からして、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、窒素酸化物(NOx)といった成分を大幅に削減しないといけなくなったのです。

XJR1300は、2007年のマイナーチェンジで排出ガス規制対応のためフューエルインジェクション化し、マフラーなどを変更したことで当時の基準をクリア、いったんは生産を続けることが出来ていました。

この変更のおかげでしばらくはXJR1300の生産は続くものだとファンは安心したことでしょう。ところがそんなヤマハの企業努力もむなしく、XJR1300は今回の厳しすぎるEURO4の規制には適合することができませんでした。

そんな事情から、XJR1300は2017年から生産できなくなってしまったのです。

近い将来XJR1300は再生産されるの?今後の動きは?

希少なリッターバイクの空冷エンジン車として今なお多くのライダーから支持を得ているXJR1300ですが、今後ヤマハから後継機種は発売されるのでしょうか?

ヤマハは同じく生産終了となったSR400、セロー、トリッカーに関しては「後継モデルの開発に取り組んでいる」と発表していますが、XJR1300の復活に関してはヤマハは無言のままです。

XJR1300である空冷エンジンで排ガス規制を通すのは一般的に水冷エンジンより難しいと言われていますし、現状においてはXJR1300復活というのは望めないかもしれません。

XJR1300を高く売るなら価値が上がっている今がベスト

ヤマハXJR1300の現在の価値(2018年1月末)は以下のように高騰しています。 本格的なバイクシーズンに突中する3月までは高水準のままだと予想されます。 乗り換えや売却をご検討中なのであれば、今が良いタイミングですよ。

メーカー希望小売価格 販売店の中古平均価格 ヤフオク上位落札価格 バイク買取での最高額
1,112,400円 557,000円 419,993円 1,043,984円

最も「バイクらしさ」が残るバイクとしてXJR1300が大きな注目を浴びている事を忘れてはいけません。苦くも排ガス規制によって生産終了を余儀なくされてしまったXJR1300ですが、これをきっかけに、XJR1300の価値が見直されているからです。

そのため、「昔のXJR1300は良かった」と多くの人に認知されている今が、最も高く売るための良い時期なのです。実際の価値は予想したり調べるよりも、複数の買取業者に見てもらうほうが正確です。愛車の価値を一度確かめてみてはいかがでしょうか。

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ヤマハがXJR1300を生産中止にした本音のところは!?

ヤマハが人気車種XJR1300生産終了の決定を下した理由として、他には以下が考えられます。

● 排ガス規制が厳しくなりXJR1300の特徴である空冷エンジンの存在が危うい時代となったから
● 2018年10月に全てのバイクにABSの義務化が決まっているから

XJR1300は空冷エンジンにこだわりつづけたため

前述のとおり、空冷エンジンで排ガス規制を通すのは一般的に水冷エンジンより難しいと言われています。

XJR1300は、20年以上前のそのデビューからずっと、シンプルで機能美がある空冷エンジンへのこだわりをつづけてきました。

レトロレーサーのようなシリンダーのフィンやドライなエキゾーストサウンド、トルク感のある乗り心地など、古き良きバイクが持つ楽しさがXJR1300にはあります。

そんな空冷エンジンならではの独自性を変更しファンの期待を裏切るくらいなら、XJR1300の生産をいったん終了にしたほうが良いと、ヤマハは判断したのではないでしょうか。

ABSの義務化が2018年10月に控えていた

全てのバイクが2018年10月にABSの標準装備が義務化されるのをご存知でしょうか。

2018年にはABS(アンチロックブレーキシステム)の義務化による車体価格の上昇が考えられるのです。以下はABSが装着されたバイクのホイールです。

ABSの義務化でどうなる?バイク業界 出典:news.yahoo.co.jpbylinesagawakentaro20141205-00041213

ABSを装着すれば車体価格は平均して「5万円」あがると言われています。

XJR1300は新車価格が111万円と、そのクオリティのわりにはコストパフォーマンスの良いビッグバイクです。

ABS標準装備はヤマハにとって、手の届きやすい新車価格が人気だったXJR1300を、高めに価格設定しなければならなくなるネックになったのではないでしょうか。

ただABSは価格があがるデメリットよりも、急ブレーキによる事故を減らす事ができるメリットのほうが大きいです。

もしXJR1300がフルモデルチェンジすることになって、ABSがついたとしても、5万円で安全なバイクライフが実現すると受け止めて良いと思います。

XJR1300の今後の価値は?上がるの?下がるの?

XJR1300は、ビッグバイクといえど2000回転から3000回転ほどの低回転におけるスムーズなパワーの出方と、操作性の良さを念頭に開発されているので、日本のお土地柄に良くマッチしたとても乗りやすいバイクです。

空冷1300㏄のバイクはXJR1300だけ

バイクの冷却装置には「水冷」と「空冷」がありますが、ヤマハが最後まで貫いてきた空冷には理由があります。空冷には独特なエンジン音や、エンジンの冷却フィンなどの水冷にはない特徴があるからです。それを大排気量の1300㏄で空冷を楽しめるのはXJRだけになり、これからより希少性を増していくでしょう。

XJR1300は中古価格が安く、手に入れやすい

ご存知の方はお分かりだと思いますが、余計な装備がない分XJRは安く取引されているバイクです。たとえバイクを売るときでも元の新車価格を超えてまで値段がつく事は難しいといえます。

欧州で人気が高く、カスタムベースとして認知度が高い

また欧州でも特別仕様車が販売されているくらい人気が高く、レーシングカスタムのベース車としても周知されています。今後も海外からの需要は続くと予想されるため、日本国内で売却するときは海外とのパイプが強い買取業者を見つけると高値がつくでしょう。

生産終了になって更に価値が高まったXJR1300の売り時は今!

20年以上もの長い間、たくさんのファンを楽しませてくれたXJR1300。

空冷並列4気筒エンジンならではの独特の乗り味と、ヤマハハンドリングと呼ばれる性能良くグングン曲がれるハンドリングは、XJR1300ならではでしょう。

スポーツ走行も、ツーリングも、タンデムも、低回転走行も、全部おまかせといったまさに多目的ビッグバイクなので日本のお土地柄にぴったりです。

高性能や環境配慮ばかりが優先される最近のバイク界において、いかにも『バイクらしいバイク』としての認知度、知名度は生産終了となった今でも抜群です。

あなたのバイクの価値を知るためには?

バイクの相場は一体いくらになっているのでしょう?衝撃的な排ガス規制があってから、多くのバイクの価値が上昇傾向にあります。そのため、本当に価値が上がっているかどうかは実際に査定してみないとわかりません。一括査定をつかって愛車の価値を調べてみてはいかがでしょうか。

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【現行】最終型のXJR1300「排気ガス規制で同型のエンジン初FIに、サイレンサーは両側から右側集合、排気デバイスEXUPが採用」

タンクにゼッケンがついたシルバーメタリックは最終モデルチェンジ時のニューカラーです。

2007年モデルからフューエルインジェクションに変更されています。

空冷エンジンのまま排ガス規制に適合させるのは難しかったはずですが、ヤマハがXJR1300は空冷であるべきだと貫き通したその姿勢に共感するファンは多かったのではないでしょうか。

【現行】シルバーメタリック1 (シルバー)

出典:yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/xjr1300/color.html

【現行】ブラックメタリックX(ブラック)

出典:yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/xjr1300/color.html

欧州仕様車のXJR1300「カスタム&レーサー」

欧州仕様車のXJR1300は、タンクデザインやゼッケンプレート、トラッカーデザインシートなど国内仕様車とまったく違う外観になっています。

そしてXJR1300Racerは標準装備でカフェレーサーカウル付きになっています。

XJR1300C「ストリートファイターのようなヨーロピアンカスタムバージョン」

出典:therider.net/3219939

XJR1300Racer「よりレーシーパーツ満載のヨーロピアンレーサーバージョン」

出典:therider.net/3219939

XJR1300のカスタムをご紹介します!

空冷エンジンでシンプルなXJR1300は定番のカスタムベース車

台湾のカスタムビルダーROUGH CRAFTSが手掛けるレーサーGuerilla Four

出典:therider.net/3219939

ドイツのカスタムショップMotorrad Kleinが手掛けるレーサーRonin

出典:therider.net/3219939

フランスのデザイナーがプロデュースのスクランブラーFlash 76

出典:therider.net/3219939

ドイツのカスタムショップJIGSAW CUSTOMSが手掛けるレーサーThe Missing Piece

出典:pipeburn.com

XJR1300のスペックをご紹介します!

以下では、XJR1300の最終型の基本的なスペックについてご紹介いたします。

 
諸元 XJR1300
平均新車価格/平均中古価格/買取相場 1,112,400円/557,000円/1,043,984円
全長[車長] 2175mm
全幅[車幅] 765mm
全高[車高] 1115mm
車両重量 245kg
ホイールベース 1500mm
最低地上高 125mm
シート高 795mm
燃料タンク容量 21.0L
燃料供給方式 フューエルインジェクション
満タン航続距離 441.0km
排気量 1250cc
最高出力 74kW
最大トルク 11kgm
最大トルク回転数 6000rpm
最高出力回転数 8000rpm
エンジン始動方式 セルフスターター式
点火装置 フルトランジスタ式
クラッチ形式 湿式・多板
変速機形式 リターン式・5段変速
フレーム型式 ダブルクレードル
キャスター角 25.5°
トレール量 (mm) 100.0
懸架方式(前) テレスコピックフォーク
懸架方式(後) スイングアーム式

XJR1300のカスタムやメンテナンスの基本規格

内容 XJR1300
点火プラグ標準搭載・型式 DPR8EA-9
搭載バッテリー・型式 YTZ14S
エンジンオイル容量※全容量 (L) 4.20L
エンジンオイル量(オイル交換時) (L) 2.80L
エンジンオイル量(フィルタ交換時) 3.15L
推奨エンジンオイル(SAE粘度) 10W-40
ブレーキ形式(前) 油圧式ダブルディスク
ブレーキ形式(後) 油圧式ディスク
タイヤ(前) 120/70ZR17
タイヤ(後) 180/55ZR17
ホイールリム幅(前) MT 3.50
ホイールリム幅(後) MT 5.50
ヘッドライトタイプ(Hi) H4
【XJR1300】取扱説明書による「オイル交換周期」
● 初回:1ヶ月点検時または1,000km
● 2回目以降:6,000km走行毎または1年毎

【XJR1300】取扱説明書による「オイル交換量」
● 2.8L:オイルフィルター無交換時
● 3.15L:オイルフィルター交換時

【XJR1300】取扱説明書による「オイルフィルター交換時期」
● 初回: 1ヶ月点検時または1,000km
● 2回目以降:18,000km走行毎