CBR250Rは、平成28年度の排ガス規制等によって2017年8月を最後に生産終了となりました。
2017年9月1日からは「EURO4(2016年度版)」の排ガス規制をクリアしていないバイクは生産してはいけないことになり、CBR250Rは生産が終了してしまったのです。
なぜCBR250Rは生産終了になったのか、兄弟車種の新型CBR250RRに人気の座を譲ってしまうのか、などを以下で詳しくご紹介致します。
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【無料】買取価格をチェックする排ガス規制のおかげでCBR250Rの価値は上昇中?
新型CBR250RRが発売されたとはいえ、CBR250Rの生産終了を惜しむファンの声は多く、バイク業界ではこぞってCBR250Rを求めている動きがみられます。参考にしたいのは以下のグラフ。ヤフオク!の落札相場とバイク比較.comの買取相場を比較したものをご覧ください。
CBR250Rの相場の推移 | 2018年3月 | 2018年4月 | 2018年5月 |
ヤフオク!の平均落札価格 | ¥175,000 | ¥177,500 | ¥181,000 |
バイク比較.com買取相場 | ¥181,500 | ¥182,000 | ¥185,000 |
CBR250Rの相場を独自調査していたところ、過去の売却履歴まで追ってみていくと結果は表のとおり、徐々に相場が上がっている事がわかりました。CBR250Rの価値は確かに上がっていることが分かります。
人気のCBR250Rがなぜ生産終了になってしまったの!?
CBR250Rを生産終了に追い込んだ排ガス規制って何?
規制の名称 | 対象 | モード | CO | THC | NMHC | NOx | PM |
EURO3(2006年~) | 排気量150cc未満 | UDC | 2.0 | 0.8 | ー | 0.15 | ー |
排気量150cc以上 | UDC+EUDC | 2.0 | 0.3 | ー | 0.15 | ー | |
EURO3 | 最高速度130km未満 | WMTC | 2.62 | 0.75 | ー | 0.17 | ー |
最高速度130km以上 | WMTC | 2.62 | 0.33 | ー | 0.22 | ー | |
EURO4(2016年~) | 最高速度130km未満 | WMTC | 1.14 | 0.38 | ー | 0.07 | ー |
最高速度130km以上 | WMTC | 1.14 | 0.17 | ー | 0.09 | ー | EURO5(2020年~) | 全車種 | WMTC | 1.0 | 0.1 | 0.068 | 0.060 | 4.5(直噴のみ) |
CBR250Rは昨今のバイク市場全体が冷え込むなか、カワサキのニンジャ250や、ヤマハのYZF-R25と同様に、爆発的な売れ行きをみせた中型フルカウルの人気モデルです。
他の車種の売れ行きが渋いなか、ホンダにとっても稼ぎ頭だったはずのCBR250Rが、なぜ生産終了という事態になってしまったのでしょうか。
それは2016年10月に施行された排ガス規制、EURO4のせいにほかなりません。
従来の規制からして大幅に、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、窒素酸化物(NOx)といった成分を削減しないといけなくなったのです。
CBR250Rは2014年にモデルチェンジしたばかり、更にスポーティなスタイリングへと流行の最新型デザインになり、エンジン出力も大幅にアップ、そしてmotoGPで活躍するRepsol Honda Teamの特別限定カラーもラインナップしました。
この変更は若者層の中型フルカウル人気に乗っかって、爆発的なヒットとなりました。
この変更のおかげでしばらくはCBR250Rの生産は続くものだとファンは安心したことでしょう。
ところがそんなホンダの企業努力もむなしく、モデルチェンジからたったの3年で、CBR250Rは今回の厳しすぎるEURO4の規制には適合することができませんでした。
そんな事情から、CBR250Rは2017年から生産できなくなってしまったのです。
ホンダは規制適応車種のCBR250RRを早々にリリース!
ホンダは早々にCBR250Rをベースにした、規制適応車種のCBR250RRを2017年4月に発表しました。
この新型モデルは、CBR250Rが持っていた、ニンジャ250やYZF-R25に比べて単気筒だし遅くて弱そうといったイメージは全て払拭されています。
そしてCBR250RRは年間販売計画3500台だったところ、発売からたったの3日で3700台の注文が入ったそうで、すでに爆発的ヒットの兆しをみせています。
しかしCBR250RRは開発のベースとなったCBR250Rと比べて、新車価格が25万円以上も高く設定されてしまいました。
コストパフォーマンスの良さも中型フルカウルの魅力のひとつだったので、これは少し残念ではあります。
規制前のCBR250Rを高く売るなら価値が上がっている今がベスト
ホンダの新型CBR250RRは、ハイパワーエンジンや電子制御のスロットルコントロール、倒立フロントフォーク、ガルアームなど、いろいろな豪華装備が付いているので新車価格も高級志向です。
これは昨今の中型フルカウル人気を支える20代から30代の若者層には手の出しにくい価格設定となっています。
価格はアップしたけど性能や質感が向上したのなら良いと思えるようなマニアなライダーなら納得いくでしょうが、多くの一般的な若者ライダーは新型CBR250RRは高すぎるのでCBR250Rにしようと考えるでしょう。
なのでCBR250R生産終了アナウンスとCBR250RRの発表からすでに、中古市場におけるCBR250Rの値段は上がりつつあります。
メーカー希望小売価格 | 販売店の中古平均価格 | ヤフオク上位落札価格 | バイク買取での最高額 |
498,960円 | 331,000円 | 195,556円 | 261,123円 |
もしCBR250Rの売却を検討中であれば、バイクを高く売るためにはタイミングこそ重要ですが、生産終了が話題になっている今こそが売り時であるとも考えられます。
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【無料】買取価格をチェックする実際ホンダに聞いてみた!生産終了CBR250Rの人気と付加価値!?
出典:honda.co.jp
大人気だったCBR250Rを生産終了としたことを、実際にホンダはどう思っているのでしょうか。そこでホンダのお客様相談窓口に直接聞いてみました。
ホンダのオフィシャルサイトでは生産終了にふれていない!?
ホンダのオフィシャルサイトのCBR250Rページには、実はどこにも生産終了の記載はありません。 しかしホンダの二輪全ラインナップのページでは、生産終了の記載があります。
これについてホンダに聞いたところ、 「CBR250Rの個別ページに生産終了の記載がないことにはお答えしかねます」 との回答でした。
これは推測ですが、新型CBR250RRがCBR250Rに比べて新車価格がかなり高いため、実は買いやすいベースモデルもまだありますという、購入を検討する際の比較材料にして欲しいと考えているからではないでしょうか。
CBR250RとCBR250RRでは今のところどちらが人気なの!?
CBR250RとCBR250RRはかなり価格差があるので、購入を検討されている場合かなり悩むところだと思います。
そこでホンダに実際どちらの方が問い合わせが多いのかを聞いたところ、 「どちらも大変ご好評いただいているモデルですので、均等に問い合わせをいただいております」 との回答でした。
それではホンダとしてはどちらの方がより押しているモデルなのかを聞いたところ、 「CBR250RとCBR250RRでは開発コンセプトが違うので、よりスポーティな走行を求める場合はCBR250RR、スポーツ性より多目的に使いたい場合はCBR250Rと、お好みでお選びください」 との回答でした。
なお、気になる生産終了後のCBR250RRの部品供給について聞いたところ、 「生産終了後10年間は全ての部品供給を続ける予定でいます」 との回答でした。
CBR250Rの生産終了後の在庫数についてはホンダとしては販売店まかせとのことでしたので、もしCBR250Rの新車をお探しでしたらお近くの販売店に聞いてみるしか方法はなさそうです。
2018年10月に控えているABS標準装備化
全てのバイクが2018年10月にABSの標準装備が義務化されるのをご存知でしょうか。 ABSとは、急ブレーキによる事故を減らす事ができる新しいブレーキシステムです。 以下はABSが装着されたバイクのホイールです。
出典:news.yahoo.co.jpbylinesagawakentaro20141205-00041213
CBR250RもCBR250RRも、すでにABS装備のモデルが販売されていて、その価格差は約5万円です。 2018年10月からはABS装備のモデルのみが販売されることになるので、ブレーキングにはに自信があるのでABSなんて不必要だという場合は、今のうちに標準ブレーキのCBR250RやCBR250RRを検討したほうがよいでしょう。
また、CBR250RとCBR250RRのABS標準装備についてホンダに聞いたところ、 「現在はCBR250RもCBR250RRもABSをお好みで選べるので、より安全性を求めるならABSをお選びください」 との回答でした。
生産終了になって更に価値が高まったCBR250Rの売り時は今!
ホンダが発売した新型CBR250RRの存在があったとしても、CBR250Rとの新車価格の差や中型フルカウルブームを支持しているライダーの年齢層、ABS標準装備にあたっての価格上昇などを考慮するとまだまだCBR250Rの人気は続きそうです。
よってこれからも、CBR250Rの価値はどんどん値上がりしていくことでしょう。
もしCBR250Rの売却を考えているのであれば、CBR250Rの人気や価値が生産終了によって見直されている今こそ、高く売却できるチャンスかもしれません。
CBR250R熱が少し冷めたあたりから相場が落ち着くかもしれませんのでなるべくお早めに検討されてはいかがでしょうか。
【現行】CBR250Rと【後継機種】CBR250RRの違い
【現行】CBR250R「コンセプトは走る楽しさの解放とスポーツライディングの快感!」
ロスホワイト、メーカー希望小売価格¥515,160
出典:www.honda.co.jp/CBR250R/type/
ミレニアムレッド、メーカー希望小売価格¥515,160
出典:www.honda.co.jp/CBR250R/type/
ブラック、メーカー希望小売価格¥498,960
出典:www.honda.co.jp/CBR250R/type/
【後継機種】CBR250RR「スピード感の先鋭的フォルムと突き抜ける加速フィール、操る歓びを妥協なく追い求めた新世代フルカウルスポーツ」
マットガンパウダーブラックメタリック、メーカー希望小売価格¥756,000
出典:www.honda.co.jp/CBR250RR/type/
ソードシルバーメタリック、メーカー希望小売価格¥756,000
出典:www.honda.co.jp/CBR250RR/type/
ヴィクトリーレッド、メーカー希望小売価格¥777,600
出典:www.honda.co.jp/CBR250RR/type/
CBR250Rのスペックを詳しくご紹介します!
以下では、CBR250Rの最終型の基本的なスペックについてご紹介いたします。
CBR250Rの最終型は、2014年4月のモデルチェンジでCBR1000RR型の二眼タイプのヘッドライトに、外観もCBR1000RR風のカウル形状に、250㏄でもビッグバイクのような高級感あふれる仕様となりました。 またエンジンも、インレットダクト・コネクティングチューブの形状変更とバルブタイミングが変更されて、29ps/9000rpmに向上、燃費も50.1km/Lにあがりました。
諸元 | CBR250R |
平均新車価格/平均中古価格/最高買取額 | 498,960円/331,000円/261,123万円 |
全長[車長] | 2035mm |
全幅[車幅] | 720mm |
全高[車高] | 1120mm |
車両重量 | 161kg |
ホイールベース | 1380mm |
最低地上高 | 285mm |
シート高 | 780mm |
燃料タンク容量 | 13.0L |
燃料供給方式 | 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉 |
満タン航続距離 | 651.3km |
排気量 | 249cc |
最高出力 | 21kW |
最大トルク | 2.3kgm |
最大トルク回転数 | 7500rpm |
最高出力回転数 | 9000rpm |
エンジン始動方式 | セルフスターター式 |
点火装置 | フルトランジスタ式バッテリー点火 |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング式 |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン |
フレーム型式 | ダイヤモンド |
キャスター角 | 25° |
トレール量 (mm) | 98.0 |
懸架方式(前) | テレスコピック式 |
懸架方式(後) | スイングアーム式(プロリンク) |
CBR250Rのカスタムやメンテナンスの基本規格
内容 | CBR250R |
点火プラグ標準搭載・型式 | SIMR8A9 |
搭載バッテリー・型式 | YTX7L-BS |
エンジンオイル容量※全容量 (L) | 1.8L |
エンジンオイル量(オイル交換時) (L) | 1.4L |
エンジンオイル量(フィルタ交換時) (L) | 1.5L |
推奨エンジンオイル(SAE粘度) | 10W-40 |
ブレーキ形式(前) | 油圧式ディスク |
ブレーキ形式(後) | 油圧式ディスク |
タイヤ(前) | 110/70-17 54S |
タイヤ(後) | 140/70-17 66S |
ホイールリム幅(前) | MT 3.50 |
ホイールリム幅(後) | MT 4.50 |
ヘッドライトタイプ(Hi) | 12V 60w/55w H4 |
交換時期は、初回1,000kmまたは1か月、以後6,000kmまたは1年毎です。エンジンオイルの量は日常点検項目です。