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ヤマハ トリッカー【YAMAHA Tricker】生産終了によるトリッカーの買取相場の変化

ヤマハ トリッカー【YAMAHA Tricker】生産終了によるトリッカーの買取相場の変化
ライター名
バイク比較 (ばいくひかく)
ライター

トリッカーは、平成28年度の排ガス規制等によって、惜しまれながら2017年4月に生産終了がヤマハから公式発表となりました。

2017年9月1日からは「EURO4(2016年度版)」の排ガス規制をクリアしていないバイクは生産してはいけない事になり、トリッカーは生産が終了してしまったのです。

トリッカーはなぜ生産終了になったのでしょうか。

こちらでは生産終了に至った経緯や復活の可能性、トリッカーの人気や歴史などをまとめています。

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排ガス規制のおかげでトリッカーの価値は上昇中?

ヤマハの人気ストリートモタード車種トリッカーの生産終了を惜しむファンの声は多く、バイク業界ではこぞってトリッカーを求めている動きがみられます。参考にしたいのは以下のグラフ。ヤフオク!の落札相場とバイク比較.comの買取相場を比較したものをご覧ください。

トリッカーの相場の推移 2018年3月 2018年4月 2018年5月
ヤフオク!の平均落札価格 ¥185,000 ¥186,800 ¥186,000
バイク比較.com買取相場 ¥168,000 ¥170,000 ¥200,000

トリッカーの相場を独自調査していたところ、過去の売却履歴まで追ってみていくと結果は表のとおり、徐々に相場が上がっている事がわかりました。トリッカーの価値は確かに上がっていることが分かります。

人気のセロー弟トリッカーがなぜ生産終了になってしまったの!?

それではトリッカーが生産終了になった原因についてご紹介いたします。

トリッカーを生産終了に追い込んだ排ガス規制って何?

規制の名称 対象 モード CO THC
EURO3(2006年~) 排気量150cc未満 UDC 2.0 0.8
排気量150cc以上 UDC+EUDC 2.0 0.3
EURO3 最高速度130km未満 WMTC 2.62 0.75
最高速度130km以上 WMTC 2.62 0.33
EURO4(2016年~) 最高速度130km未満 WMTC 1.14 0.38
最高速度130km以上 WMTC 1.14 0.17
EURO5(2020年~) 全車種 WMTC 1.0 0.1

新しい排ガス規制EURO4は、前回の排ガス規制EURO3よりも排ガスの排出量を約2分の1にまで減らすという厳しい規制内容です。 2004年に発売したトリッカーのエンジンはセロー225と同じで、当時はまだEURO4規制のガイドラインが出来ていなかったため、EURO3の環境基準に合わせて設計されています。 よってトリッカーは、より厳しいこの度のEURO4の排ガス規制に対応できなくなったため、生産を終了することになってしまったのです。

近い将来トリッカー復活か?ヤマハから公式発表が!

出典:yamaha-motor.co.jp

2017年4月で生産終了が公表されてしまったトリッカー。

2004年に街乗りでの軽快な走行性を武器に「フリーライド・プレイバイク」という新ジャンルを開拓したトリッカーは、小回りのきく小さなボディにセローのエンジンを搭載してデビューしました。

軽くて乗りやすく、ビギナーにも女性にも扱いやすく、取り回し性に適しているのでストリートを駆け抜けるのに最適だと評判になりました。

また、同じエンジンを搭載しているセローよりも定価が8万円もお安い、427,680円という価格設定も受けていました。

そんなバイク歴や性別を問わず人気があったトリッカーですが、ニューモデルの開発がすでにヤマハから公式発表されています。

私もいつかはセカンドバイクに乗りたいなと思っていたひとりでしたので、これにはほっと一安心です。

ただしニューモデルの発売時期は未だ未定となっていますので、現行のトリッカーが今後も人気絶版車となっていくのは当然のことでしょう。

トリッカーを高く売るなら価値が上がっている今がベスト

ヤマハトリッカーの現在の価値(2018年1月末)は以下のように高騰しています。 本格的なバイクシーズンに突中する3月までは高水準のままだと予想されます。 乗り換えや売却をご検討中なのであれば、今が良いタイミングですよ。

メーカー希望小売価格 販売店の中古平均価格 ヤフオク上位落札価格 バイク買取での最高額
427,680円 321,000円 281,166円 251,601円

すでに、トリッカーの中古車市場は生産終了によってその価値が再見直されています。

状態の良い車体であれば、ただでさえ高かったメーカー希望価格をはるかに超え、50万円近い小売価格で流通されています。

例えば2017年式の新古車状態のものは、ヤマハ純正カスタムのTYS外装仕様で乗り出し価格が54.43万円と、ものすごく高騰しています。

ちなみにバイクショップで流通しているトリッカー中古車の平均販売価格も32万1000円と、ほぼ定価に近いお値段で小売されています。

奇しくも生産終了と共に「トリッカーって本当に良かったよね」と多くの人に再認知されている今が、最も高く売るための良い時期となっているのです。

実際の価値は予想したり調べるよりも、複数の買取業者に見てもらうほうが正確です。愛車の価値を一度確かめてみてはいかがでしょうか。

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ヤマハがトリッカーを一旦生産中止にした本音のところは!?

実は、このやっかいな新排ガス規制をクリアするための技術は、すでにバイク業界で確率されています。

少し専門的なワードになりますが、フューエルインジェクションの吸気系に三元触媒を組み合わせることで新排ガス規制に対応出来るのです。

そこで一旦ヤマハは現行のトリッカーを規制対応せず、新規開発中とし、生産終了にしてしまいました。

なので本当の理由としては、以下が考えられるでしょう。

● トリッカーを規制対応させてしまうと、生産コスト高を招いて、お手頃価格が売りだった販売価格がアップしてしまうから
● 現行トリッカーを規制対応させてしまうと、後継機種として開発中であるニューセローやニュートリッカーの販売に集中できなくなるから

現行トリッカーを規制対応させると大幅なコスト高に

トリッカーの現行車を今回の規制対応させるためには、排ガスを更に抑えるための三元触媒が組み込まれた新しい排気系の開発が必要になります。

しかしこの三元触媒には非常に高価なプラチナやロジウムが使われているので、既存のトリッカーに組み込むには大変なコスト高になってしまうでしょう。

また、コスト以外にも車体内スペースの問題やパワーダウンの問題があります。

さらに、この排ガス対策装置の異常を検知する装置(OBD)の取り付け義務化などコスト増の要件が山盛りなのです。

今回の規制対応の対策を取ることはヤマハにとって、お手頃価格の250㏄クラスだったトリッカーを、更に高めに価格設定しなければならなくなるネックとなったのではないでしょうか。

既存モデルをコスト高にしてしまうと優秀な新型車と比べられてしまう

WR250XやWR250R、XT250Xといったヤマハのオフロードラインナップすべてが今回の規制導入によって次々消えていく一方で、ヤマハは積極的に三元触媒の手法を導入した後継機種であるニューセローやニュートリッカーといった新規モデルの開発も明らかにしています。

これは付け焼き刃的に既存モデルを規制対策してコスト高にして販売したとしても、優秀な新型車と比べるとコストパフォーマンスの面から見劣りしてしまうおそれがあるからでしょう。

採算性から考えると、ヤマハとしても時代の流れに逆らえず、一旦生産終了となったのかもしれません。

2018年10月に控えているABSの義務化って何?

全てのバイクが2018年10月にABSの標準装備が義務化されるのをご存知でしょうか。

2018年にはABS(アンチロックブレーキシステム)の義務化による車体価格の上昇が考えられるのです。以下はABSが装着されたバイクのホイールです。

ABSの義務化でどうなる?バイク業界 出典:news.yahoo.co.jpbylinesagawakentaro20141205-00041213

ABSを装着すれば車体価格は平均して「5万円」あがると言われています。

トリッカーは新車価格が427,680円と、同じエンジンを搭載しているセローと比べて、とてもお手頃プライスです。

ABS標準装備はヤマハにとって、セローよりも気軽に乗れるモデルであったトリッカーを、更に高めに価格設定しなければならなくなるネックになったのではないでしょうか。

ただABSは価格があがるデメリットよりも、急ブレーキによる事故を減らす事ができるメリットのほうが大きいです。

もしトリッカーがフルモデルチェンジすることになって、ABSがついたとしても、5万円で安全なバイクライフが実現すると受け止めて良いと思います。

生産終了になって更に価値が高まったトリッカーの売り時は今!

2004年、乗り方のスタイルを選ばないフリーライドプレイバイクとしてデビュー後、ビギナーからベテランライダーまで人気となっていたトリッカー。

ヤマハとGKダイナミクスのコダワリがギュギュっと詰まった、ヤマハ純正カスタムのTYS外装仕様なんて、ストリートで目にするととても目立っていますよね。

2017年の最終生産後、寂しい気持ちになっているファンは日本中にたくさんいることでしょう。

気軽に乗れるフレンドリーさとカッコ良いデザイン性を両立させたトリッカーみたいなバイクは、高級志向な方向に流れている今のバイク業界内ではもう出てこないような気がします。

だからこそ、トリッカーに心を魅了されている往年もファンもまだまだ多いのも確かです。

エコでクリーンな時代に逆らって、お遊び250ccオフロードバイクを求め、今後もトリッカーの人気と需要は続くのではないでしょうか。

あなたのバイクの価値を知るためには?

バイクの相場は一体いくらになっているのでしょう?衝撃的な新排ガス規制があってから、多くのバイクの価値が上昇傾向にあります。そのため、本当に価値が上がっているかどうかは実際に査定してみないとわかりません。一括査定をつかって愛車の価値を調べてみてはいかがでしょうか。

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【年式別】ヤマハトリッカーの歴史を振り返ろう!

2004年3月に発売を開始したトリッカーは「フリーライドプレイバイク」をキャッチコピーとした軽量コンパクトなモデルです。

【2004年】BMXがコンセプトのトライアルマシン技術を入れたXスポーツエクステリア

出典:tandem-style.com

「シルバー3」

出典:tandem-style.com

「ダークパープリッシュブルー2」

出典:tandem-style.com

「マットブラック」

【2005年】サイドカバーロゴデザインも変更されたスペシャルカラーバージョンS登場

出典:tandem-style.com

「シルバー3」

出典:tandem-style.com

出典:tandem-style.com

「トリッカーS_マットブラック2」

【2006年】水圧転写グラフィックとブラック×オレンジシートにオレンジアルマイト前後ホイールリムでX系スポーツを強調

出典:tandem-style.com

「シルバー3」

出典:tandem-style.com

「ブラックメタリックJ」

出典:tandem-style.com

「トリッカーS_ビビッドオレンジメタリック2」

【2008年】ついにフューエルインジェクション化と新エンジン鍛造ピストンやメッキシリンダーにモデルチェンジ

出典:tandem-style.com

「ビビッドオレンジメタリック2」

出典:tandem-style.com

「マットブルーメタリック3」

出典:tandem-style.com

「トリッカーS_マットブラック2」

【2010年】新色マットブラック!フレーム、タンク、フロントフォークはツヤ消しブラック、タンクはツヤ有りブラックで精悍!

出典:tandem-style.com

「ビビッドオレンジメタリック2」

出典:tandem-style.com

「マットブラック2」

【2011年】GKダイナミクスによるレトロなビンテージ風の外装キットがレッドとイエローで登場!

出典:tandem-style.com

「2011年 トリッカー TY-S外装キット」

出典:tandem-style.com

「2011年 トリッカー TY-S外装キット」

【2014年】遊びゴコロ自由自在のメカやカタチは気軽に乗りこなせるバイクのための理由がぎっしり

出典:tandem-style.com

「ディープオレンジメタリック7」

出典:tandem-style.com

「マットブラック2」

【ファイナルエディション】トリッカーの基本スペックをご紹介!

以下では、トリッカーの現行型の基本的なスペックについてご紹介いたします。

 
諸元 トリッカー
平均新車価格/平均中古価格/最高買取相場 427,680円/321,000円/251,601円
全長[車長] 1980mm
全幅[車幅] 800mm
全高[車高] 1145mm
車両重量 125kg
ホイールベース 1330mm
最低地上高 280mm
シート高 810mm
燃料タンク容量 7.2L
燃料供給方式 フューエルインジェクション
満タン航続距離 280.8km
排気量 249cc
最高出力 18kW
最大トルク 1.9kgm
最大トルク回転数 6500rpm
最高出力回転数 7500rpm
エンジン始動方式 セルフスターター式
点火装置 TCI(トランジスタ式)
クラッチ形式 湿式・多板
変速機形式 常時噛合式5段
フレーム型式 セミダブルクレードル
キャスター角 25.10°
トレール量 (mm) 92.0
懸架方式(前) インナーチューブ径Φ35mm 正立フロントフォーク
懸架方式(後) スイングアーム,シングルショック

トリッカーのカスタムやメンテナンスの基本規格

内容 トリッカー
点火プラグ標準搭載・型式 DR7EA
搭載バッテリー・型式 YTZ7S
エンジンオイル容量※全容量 (L) 1.40L
エンジンオイル量(オイル交換時) (L) 1.20L
エンジンオイル量(フィルター交換時) (L) 1.30L
推奨エンジンオイル(SAE粘度) 10W-40
ブレーキ形式(前) 油圧式ディスク
ブレーキ形式(後) 油圧式ディスク
タイヤ(前) 80/100-19
タイヤ(後) 120/90-16
ホイールリム形状(前) MT 1.85
ホイールリム形状(後) MT 2.15
ヘッドライトタイプ(Hi) H4

ヤマハの公式サイトでは以下が推奨となっています。

●オイルチェック&交換タイミング
エンジンオイルは、エンジン右側にあるオイル点検窓でチェックします。
窓の上下にラインがありますが、上側がフルレベル、下側がロアレベルになります。
車体を水平に保ち、この上下線の間にオイルレベルが見えればOK。
フルレベルを超えていたり、ロアレベルに達していないとトラブルの原因です。
■エンジンオイル交換:
初回は1000km時(または1ヶ月点検時)、それ以降は6000km走行毎(または1年毎)
走行距離が6000km以下でも、オイルが汚れているなぁと感じたら換えてしまってOK
交換時のオイル量の目安は1.3リットルですが、残留オイルによってその量は変わります
■オイルフィルター交換:
初回交換は1000km(または1ヶ月点検時)、それ以降は18000km毎、オイル交換2回に対し1回、またはオイル交換3回に対し1回
●エアクリーナーエレメントのチェック
エアクリーナーエレメントは、フューエルインジェクションが混合気を作り出すために必要なエアクリーナーボックスに設けられた空気の濾過装置。
毎回交換するオイルフィルターとは異なり、定期的な洗浄が必要です。
そこでオイルフィルターと同じ間隔で洗浄を管理しましょう。
●チェーンの伸びチェック&給油
レーシングスタンドなどを使用しリアホイールを持ち上げ、リアショックが伸びた状態でチェーン中央部を手で上下に動かし、たわみ量が規定範囲にあるか確認します。
規定範囲は38~48mm。
目視だけではなく、必ずチェーン自体を上下に動かし、チェックしましょう。