そもそも何㏄から車検の対象?
どんな書類が必要になる?
新車で買って初めての時の書類
中型、大型で必要な書類
構造変更した場合の書類
排気量ごとに車検費用はどう変わる?
400㏄の車検相場
400㏄~750㏄の車検相場
750㏄以上の車検相場
車検切れしている場合はどうすればいい?
ユーザー車検とは?
ユーザー車検のメリット
ユーザー車検のデメリット
買ったお店以外で車検を通すのは有り?
バイクを購入すると必要になってくるものの一つとして「車検」があります。車検が切れてしまうと、公道で走ると免許の点数加算となり、30日の免許停止処分となることもあります。その上、罰金が課されてしまうこともあるようです。そのため、バイクを購入する際には車検がいつなのかを調べておくのが安心。
それと同時に、車検で必要なものや車検費用についても知っておくとよいでしょう。今回は、バイク車検に必要な情報をまとめました。参考にしていただけると幸いです。
そもそも何㏄から車検の対象?
必要書類がわかったところで、「そういえば、そもそもバイクって車検が必要だっけ?」「排気量によっては車検がいらないって聞いたことがある」などと疑問に思った方もいるでしょう。そこで、車検の対象は何ccからなのかを確認します。
結論からいうと、排気量が250ccより大きい場合に車検を受ける必要があります。250ccより大きいバイクは、普通自動二輪車免許や大型自動二輪車免許が必要なバイクです。そのため、125ccや200ccのバイク、125cc以下の原付などは車検が不要となります。逆に、251ccなど250ccを超える排気量のバイクは、必ず車検を受ける義務があるので、あなたのバイクの排気量を確認してみるとよいでしょう。
ただし、車検が必要ないからといって、全くメンテナンスをしなくてよいということではありません。車検がない分、より自身でメンテナンスを行っていくことが大切になるでしょう。
そして、車検がないバイクや原付については、自賠責保険の期限にも注意が必要です。仮に自賠責保険が切れてしまうと、法律違反となります。罰則や違反点数加算などもあるので、必ず期限を確認するようにしましょう。
どんな書類が必要になる?
まずは、車検で必要な書類について紹介していきます。バイクの購入方法や大きさごとに紹介していくので、あなたのバイクに該当するものをご覧ください。 なお、ディーラーや車検専門業者に依頼する場合には、一部書類の掲載や提出を代行してもらえます。
新車で買って初めての車検の場合
まずは、新車で購入した場合です。この場合には下記の書類が必要となります。
• 新規検査申請書
• 譲渡証明書(場合によっては必要)
• 手数料納付書
• 自動車重量税納付書
• 自動車検査表
• 点検整備記録簿
• 自動車税申告書
これらの書類をすべてそろえる必要があります。
中型、大型の場合
継続車検の場合には、以下の書類が必要となります。
• 継続審査申請書 • 定期点検整備記録簿 • 自動車損害賠償責任保険証明書 • 自動車検査表 • 自動車重量税納付書
構造変更した場合
バイクをカスタマイズした場合には、カスタマイズの内容によって構造変更の申請が必要となります。強度の変更や車体の長さ、幅、重さなどの条件があります。
構造変更の申請をする場合には、今残っている車検の期間がリセットされてしまいます。もし、車検から1ヶ月後に申請したとしても、残りの期間はなかったことになるので注意が必要です。可能であれば、車検満了日の直前にカスタマイズをして申請するのがよいでしょう。車検の有効日数を無駄にせずにすみます。
そんな構造変更の申請で車検を受ける場合には、下記の書類が必要です。
• 構造変更申請書
• 自動車検査証
• 自動車検査票
• 定期点検整備記録簿
• 自賠責証明書
• 手数料納付書
• 自動車重量税納付書
• 納税証明書
• 申請書(2号)
排気量ごとに車検費用はどう変わる?
あなたのバイクに車検が必要かどうかわかった後は、具体的な車検の費用が気になるでしょう。排気量ごとにおおよその相場がありますので、大きく3つに分けて紹介していきます。なお、ここで紹介する費用は法定費用などをすべて含んだ料金です。詳細な料金が知りたい場合には、ディーラーや車検専門の業者に見積もりをとることをおすすめします。
400㏄の相場
400ccの相場としては、おおよそ4万円〜6万円ほどです。
必ずかかる費用として、重量税が1,900円から2,500円ほどかかります。重量税はバイクの登録から時間が経つほど高額に。とはいえ、登録後12年までは1,900円なので、ほとんどの方が年間1,900円でしょう。重量税は車検時に2年または3年分一括納入することになります。
また、そのほか固定の費用として自賠責保険料と検査手数料がかかります。自賠責保険料金が契約期間に応じてかかります。2年契約の場合には11,520円、3年契約の場合には14,690円です(平成29年以降)。そして、検査手数料は印紙代として1,700円が必要です。この料金は「自動車審査証紙」や「自動車検査登録印紙」のための料金となります。
それに加えて、ディーラーや車検を依頼した業者に応じた検査費用や、部品代などがかかります。そのため、車検時のバイクの状況によって金額に幅が出てきます。
400㏄~750㏄の相場
400ccから700ccの相場も、400ccとほとんど変わらず4万円から6万円ほど見ておくと安心です。重量税は2年で3,800円から。また、自賠責保険料は14,690円かかります。そして、検査手数料は1,700円です。これに加えて、車検を依頼した業者に支払う費用が発生します。また、車検で交換が必要となった部品の交換代金が、工賃のほかに発生する点にも注意が必要です。
750㏄以上の相場
750ccに関しても同じく、相場は4万円から6万円ほど。ただし、ディーラーや車検専門業者に依頼する際の費用が750ccより小さな場合と比べて高くなる傾向にあるようです。その他の自賠責保険料や重量税に関しては同じ料金となっています。自賠責保険が2年で11,520円、重量税が2年で3,800円です。そして、印紙代として1,700円がかかります。
車検切れしている場合はどうすればいい?
バイクに普段乗っていない場合は、「気づいたら車検が切れていた」という場合や、「車検が切れても大丈夫だと思っていたが、この記事を読んで車検が必要だとわかった」という場合もあるでしょう。
万が一車検が切れてしまった場合には、はじめにも紹介した通り公道を走ることができません。万が一走ってしまうと、違反点数や罰金となってしまう可能性があります。そのため、これから紹介する4つの方法を参考にしてください。
対処法1
仮ナンバーを発行してもらう方法です。この方法は仮ナンバー申請の手間はかかるものの、一時的に公道を走れるようになるために、車検の切れたバイクに乗ってディーラーや車検専門業者のところに行くことができます。 仮ナンバーは、あなたが住んでいる自治体から発行されます。ここでは、神奈川県の川崎市を例に紹介します。川崎市では、仮ナンバーを使用したい日の前日または当日に申請をします。申請をする前に、車検の予約をしておくとスムーズです。また、運行経路の記載もあるので、車検をする場所までのルートも確認しておくことをおすすめします。なお、運行経路の出発・経由・到着のいずれかに川崎市が含まれていることが条件となっていました。他の自治体の場合でも、必ずその自治体を通る必要があるので、注意しましょう。 申請の際には、印鑑や仮ナンバーを申請する期間に対応している自賠責保険の証明書、バイクの所有を確認するための書類、本人確認書類が必要となります。そして、仮ナンバーの貸出期間は最大5日以内とされています。 川崎市では、目的地ごとに貸出期間が定められていました。基本的に車検で利用する場合には、車検の当日のみ仮ナンバーがあれば問題ないと思います。仮に最長の5日間仮ナンバーが必要な場合には、あらかじめ役所に問い合わせることをおすすめします。 返却期間は、川崎市の場合には仮ナンバーの有効期限満了から5日以内とされています。それ以降になってしまうと、道路運送車両法の違反となってしまいます。違反した場合には、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金になってしまう場合があるので、注意が必要です。 そして、仮ナンバー発行の際には750円がかかります。基本的にどの自治体でも750円となっていますが、心配な場合には問い合わせをすることをおすすめします。対処法2
バイクを直接運転しない方法を紹介します。それは、レンタカーなどでトラック等を借りてバイクを運ぶ方法です。この方法を使えば、バイクを公道で運転せずに車検を受けに行くことが可能です。レンタカーの場合には、借りる手間や料金が発生してしまうので、仮ナンバーのほうが負担は少ないでしょう。一方、トラックを所有している場合や借りるつてがある場合には、この方法がおすすめです。対処法3
バイクを手で押していくという方法です。ディーラーや車検専門業者が近くにある場合にはよい方法でしょう。ただし、バイクは重量があるので、想像以上に押していくのは大変です。また、仮に車検の日が雨になってしまうと、押していくのはかなり大変になるでしょう。仮ナンバー申請が不要な点はメリットですが、体力面でのデメリットが多くある方法です。
最後に4つ目の方法を紹介します。車検を依頼するディーラーや車検専門業者に、車検が切れてしまったことを相談してみる方法です。場合によっては、バイクを運んでもらえる可能性があります。もちろん、すべてのディーラーや車検専門業者が運んでくれるとは限りませんが、サービスとして行ってくれるところもあるので、相談してみるのがおすすめです。
ユーザー車検とは?
ここからは、車検の料金が高いと思っている方に向けて、ユーザー車検という方法を紹介していきます。
ユーザー車検とは、その名前の通り「ユーザー(あなた)自身で陸運局などに行き、バイクの検査をしてもらう」という方法。ディーラーや車検専門業者などに代行してもらう部分を自分で行うことになるので、料金を抑えることができます。税金や自賠責、検査費用のみで済んでしまう場合もありますが、メリット・デメリットがそれぞれあります。これから紹介していくので、検討する際の参考にしてください。
ユーザー車検のメリット
ユーザー車検の大きなメリットは、料金が安くなること。業者を通さない分、税金や印紙代だけで済む場合があります。そのため、日頃からメンテナンスをきちんとできている方は、ユーザー車検を受けるとメリットが大きいでしょう。また、バイクの簡単な修理を自分でしているなど、バイクに関する知識がある方も、ユーザー車検のメリットを受けられます。
ユーザー車検のデメリット
ユーザー車検にはデメリットもあります。それは、書類を自分で書かなければならないこと。業者に依頼してしまえば書くことのない書類を、自分で書く必要があります。もちろん、書類の記載例は運輸局などにあるので、書き方については心配する必要はありません。
また、平日の予約しかできないという点もデメリットとなることがあるでしょう。土日休みの方であれば、有給をとったりする必要が出てきます。予約自体はインターネット上で行えますが、検査日や時間の融通がききにくいのがデメリットです。
そして、不合格になってしまった場合には、再度運輸局を訪れることになります。当日であれば、3回まで追加の検査費用はかかりませんが、翌日以降になってしまうと再度検査料金を払う必要があります。不合格の際には、どこを直せばよいのかがはっきりしているので、場合によっては自分でなおせることもあるでしょう。しかし、業者に依頼する必要があるような修理の場合には、ディーラーや車検専門業者に依頼するよりも時間がかかってしまいます。
最後のデメリットとして、整備士によるプロの目でバイクを点検してもらえないこと。ユーザー車検の場合には、陸運局の担当者が「車検の基準に該当しているか」を見てもらえます。しかし、その基準を満たしているからといって、バイクが安全に走れるとはいいきれないのです。ディーラーや車検専門業者に依頼すれば、ユーザー車検よりも多くのチェック項目でバイクを見てもらえます。そのため、より安心してバイクに乗ることができるでしょう。
これらのデメリットも踏まえた上で、ユーザー車検に出すかどうかを検討するのがおすすめです。
費用の違い
費用の違いについては、冒頭で触れた通りです。ユーザー車検の場合には、ディーラーや専門業者に依頼する費用が発生しません。検査に一発合格できる場合には、重量税や自賠責保険の更新、証書や印紙代のみで済んでしまいます。ディーラーに依頼する場合には4万円から6万円と紹介しましたが、ユーザー車検の場合には2万円いないで済んでしまうこともあるようです。
買ったお店以外で車検を通すのは有り?どんなデメリットがある?
車検をディーラーや専門業者に依頼しようと考えたときに、「購入店以外で車検を通してもよいのだろうか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論から言えば、購入店以外で車検を通すことも可能です。場合によっては車検にかかわる費用を抑えることもできるでしょう。
しかし、デメリットがあることも頭にいれておく必要があります。購入店以外に車検を依頼した場合に、修理や部品の交換が発生することもあるでしょう。その場合には、バイク購入店がつけてくれていた保証が無効になってしまうこともあります。そのため、長い目でみたときには、購入店で車検を依頼したほうがよいこともあるでしょう。購入店の保証がある場合には注意が必要です。
また、購入店以外の場合にはバイクの情報がないために車検を断られてしまう場合もあるようです。もちろん、他店で購入したバイクも受けつけているところがありますが、中には対応してもらえないこともあります。そのため、他店で依頼する場合には、事前に問い合わせておくのが確実です。
そして、修理の記録がないことによるデメリットは、もう一つあります。それは、長期的な目でバイクを見てもらえないこと。購入店やディーラーに車検を出した場合には、バイクの情報が積み重ねられていきます。記録が残っていくので、バイクのことをより細かな視点で見てもらうことができるでしょう。一方、他店の場合にはバイクの記録がありません。そのため、長期的な視点からバイクを確認してもらうことは難しくなります。
このように、購入店以外で車検を通すことはデメリットもあります。デメリットを踏まえた上で車検をしてもらう場所を決めるとよいでしょう。
まとめ>
本記事では、バイクの車検について紹介してきました。車検については、ディーラーや車検専門店に依頼すると費用はかかるものの、点検項目が多く安心です。一方、ユーザー車検の場合には費用の安さがメリットといえます。費用面と安心感のどちらをとるのかをよく考えるのがおすすめです。
また、業者に出す場合には、購入店の方が多くのメリットがあります。購入店以外で車検を通す場合には、本記事で紹介したデメリットを知った上で利用することがおすすめです。
最後に、万が一車検が切れてしまった場合には、迅速に対応することをおすすめします。なるべく早く購入店に向かい、必要な手続きを済ませて、安心してバイクで駆けましょう!